手のひらに、江戸 檜細工師 三浦宏の粋 2024年9月21日(土)~11月11日(月)

手のひらに、江戸
檜細工師 三浦宏の粋(会期終了)

山形県 鶴岡市 致道博物館 美術展覧会場

2024年9月21日(土)~11月11日(月)

9:00~17:00 (受付16:30まで)

入館料:一般1,000円、高・大生400円、小・中生300円(20名以上で団体割引有り)

主催:公益財団法人 致道博物館(山形県鶴岡市家中新町10-18 Tel:0235-22-1199)

共催:山形県・公益財団法人 山形県生涯学習文化財団・鶴岡市教育委員会

パンフレット パンフレット

ミニチュアが魅せる江戸の下町
庶民の暮らしに思いを馳せて

浅草の風呂桶職人の家に生まれ、優れた技術で檜風呂や手桶などを製作していた三浦宏(1926-2019)。
時代の流れに伴って木製風呂桶の需要が減るなか、子どもの頃から親んだ和船の模型づくりに取り組みます。

確かな職人技で再現されるミニチュアは次第に評判となり、江戸最古の人形の老舗「吉德」をはじめ、各方面からの依頼が舞い込み、亡くなるまでの38年間に100点以上の作品を手がけました。

本展は、長屋・湯屋・呉服屋などの代表作品(縮尺1/10)を中心に約70点を展示する、過去最大級の展覧会です。

徹底した調査、繊細な技、幼い頃からの経験や「記憶の中の匂い」が吹き込まれた作品からは、江戸下町の叙情と庶民の暮らしぶりが感じられます。

【イベント案内】

■ 2024年9月21日(土)14:00~15:00

作品を覗きみる ギャラリーツアー

案内:三浦佳子氏(三浦宏氏長女)

会場:致道博物館 美術展覧会場 ※申込不要、直接会場へ

■ 2024年10月20日(日)14:00~16:00

江戸っ子の生活がわかる
記念講演会「江戸町人の暮らしと住まい」

講師:市川寛明氏(江戸東京たてもの園 園長)

会場:荘内神社参集殿 ※要申込:先着150名

■ 2024年11月3日(日)14:00~15:00

三浦宏さんの人と技 スペシャルトーク

お話:林直輝氏(日本人形文化研究所所長)

会場:致道博物館 美術展覧会場 ※申込不要、直接会場へ



三浦宏

三浦宏は、大正15年(1926年)浅草の風呂桶職人の家に生まれ、父と船大工であった祖父の技術を受け継ぎ、「三浦風呂製作所」として檜風呂や手桶などを製作していました。時代の流れとともに木製風呂桶の需要が減り、風呂桶以外の製品作りを試行錯誤する中、手の空いた時間に和船の模型を作り始めました。子供の頃から親しんできた型の船がなくなっていくことが惜しく、どうにか残しておきたい、という想いからでした。

三浦風呂製作所

昭和55年(1980年)、辻村寿三郎氏が花魁人形を手がける「吉原」展の妓楼の製作を依頼されます。翌年京橋のギャラリーで開催された同展では、辻村氏の人形と服部一郎氏の小道具とともに、建物の精緻さも大きな話題となりました。

以降、江戸時代の家屋や船を縮尺1/10で復元、亡くなるまでの38年間に100点以上の作品を製作しました。

令和元年(2019)6月永眠。享年92歳。